高畑です、
今日は、ある女性営業マンの話。
ちょっと想像してみてください。
何かイベントを開催することになり、
30名分の席を用意した。
しかし、まだ2名しか集まっていない。
開催は明後日。
責任者はあなた。
このままでは格好がつかない・・・。
そんなとき、
たまたま来店した営業マンに
ダメもとでイベントの案内をしてみた。
一人でも増やしたくて。
でも開催はもう2日後だから
どうせ無理だろうと思いつつ・・・。
するとその営業マンは目を輝かせて、
「おもしろそう!ぜひ参加したいです!」
と言ってくれた。
「おお、本当ですか!ありがとうございます!」
ダメもとでも言ってみるもんだ。
とりあえず一人は増えた。
でもまだあと27人分の席が・・・。
かっこ悪いと思ったが、その営業マンに実情を話した。
「30人分の席を用意したのですが、
実はまだ2人しか集まってません。
もしよければ、お友達でも誘って
来ていただけると助かります」
するとその営業マンは少し考えて、、、
「わかりました。一日ください。
どれだけ集められるかわかりませんが
知り合いに声をかけてみますね」
そしてイベント当日 ―――
なんとその営業マンは、
20人もの人を連れて来てくれた。
ご家族やご親戚、ご友人・・・
遠方から来てくれた人もいるようだ。
すごい。すごすぎる。
たった一日で20人集められるのも
もちろんすごいことなのだが、
何よりもすごいのは、その気持ちと行動力。
いったい何人に連絡してくれたのだろう?
普通、「知り合いも誘ってみます」と言ったって、
家に帰ってちょっと家族に話すか、
せいぜい仲のいい2~3人に連絡するぐらい。
それをこの人は、
本当に心当たりのある人に
かたっぱしから連絡してくれたんだと思う。
おかげで、イベントは大盛り上がりだった。
(※コロナの前の話です)
ここで、今日のテーマである
「顧客をファンに変える」
ということを考えてみる。
そもそも、「顧客」と「ファン」の違いは何か?
これは、キングコングの西野さんが
とてもわかりやすく定義していた。
顧客 : 商品を買う人
ファン : サービス提供者を応援する人
コロナ禍で残念ながら潰れてしまった
お店の多くは、顧客で回していたお店。
商品を買いに行ってただけだから
機会がなくなれば行かなくなるし、
他でも買えるなら他に行く。
ファンは、お店が潰れるのを何とか阻止しようとする。
こんなときだからこそ行こうとするし、
他と比べて少々高くても浮気はしない。
今の時代、商品やサービスの差なんてほとんどない。
まずいラーメン屋さんなんて、
探す方が大変だ。
商品で差別化するのが難しいとなると
何で勝負するべきか?
そう、人だ。
人というのはサービス提供者のことだ。
じゃあ、
サービス提供者を応援する人=ファン
を作るために何をする?
それは、
お客さんと直接会う(話す)こと
ネットで何とかしようとは思わない方がいい。
活用できるところはすべきだが、
「会って話す」ことの方が100倍効果的だ。
それに、ネットは競合が強すぎる。
ネットで100人を集めるよりも、
1対1を100回繰り返す方が簡単だし早い。
とにかく、近所の人に会いまくる。
どんなネット強者も、それをやられたら絶対にかなわない。
直接会う機会を増やすことが、
顧客をファンに変える一番の方法だ。
それはつまり、
人(スタッフ)を売る
ということだ。
商品ももちろんいいものだろう。
だから、商品を売るなということではない。
だけど商品は全体的にレベルが上がり、品質も均一化されている。
となると、
何を買うかではなく、
誰から(どこで)買うか
という「モノ検索→ヒト検索」になってくる。
最初の話にでてきた営業は、
ある保険会社の女性営業マンだ。
この人は本当にすごい。
(でも自覚はなさそうだ)
誰もが思いつくけどほとんどの人がやらないことを、ちゃんとやる人だ。
このときのイベント責任者は、
おそらくこの営業マンのファンになった。
保険という性質上、購入にはタイミングもある。
だからすぐにどうこうということ
ではないかもしれないが、
自分にそのタイミングが来たとき、
あるいは周りにそんな人がいたとき、
頭に浮かぶのはその女性営業マンだろう。
この話を聞いて、僕もファンになった。
高畑昌史
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